叡智とは
叡智を集めるという技術は魔術師達が持ち込んだものである。
彼らはあらゆる世界を旅して叡智を集め、その叡智を使って自分達の魔力を高め魔法の幅や質を高めていた。
その叡智をβの意思が気に入り、目覚めるきっかけとなった。
叡智はあらゆる知識の集合体であり、濃厚な知識は一つで叡智となり得る。
言うなれば、知識を集めてその知識をどのように活用するのか等自分達の扱えるものに落とし込んだ情報が叡智…というようなイメージに近い。
罪人の処罰
β内で罪人が出た場合、バラトが裁判を開く。
裁判には深淵の管理者であるボイドと、誰の味方にもならず客観的意見を述べる事の出来るコルニクスが出席する。
場合によってはβ抜けを宣告される事もあるが、深淵での記録や総合的な角度から罪に問わないor更生の余地ありとなればある程度の罰則の元βでの滞在を許される。
都市の建物全てに埋め込まれている魔法式は表面上に見える刻まれた魔方式とは別に、魔法に反応して浮かび上がる全く別の魔方式や文字が組み込まれている。
組み込まれている魔法はカモフラージュ系統のものや時間回帰等あるが、言語で説明出来ないような複雑で多種多様な役割を果たしている。
カモフラージュ系統に関しては、外界からの侵入者に備えて自在に世界全体の情報や言語、外観や街内部の文字や魔術師達の外見の情報に至るまで全てを書き換え、世界全体で騙すと言っても過言で無い程の事が自然と外界者の侵入に伴い発動する仕組みになっている。
このように非常に高度な魔法式が他にも多く施されている。
魔法式は建物を破壊されたとしても魔法式は深淵に投影されている為深淵からすぐに復元する事が出来る。
(深淵はある意味バックアップデータ空間のような場所)
都市や街に応じても様々な魔法が組み込まれているらしい。
普通に読めば歴史文献であり、その都市の成り立ちや知識が記されてもいる。
この世界に存在しているリーゼル・ヴェインは虚族(ボッシュボヲノア)と呼ばれる神格世界の人外。
他にも仲間が何体かいるがこの世界の者と接触する時には代表で一体だけが応対する。
ボイドの玉座にもいつも交代交替で一体が浸かっている。
虚族がこの世界へやって来た時、この世界全体が一つの生命体であることを理解した。
そしてこの世界の主張する意思や考え・言葉を読み解く事が出来た。
どこどこが痛いと言えばそこで侵蝕が起こっている証拠なので、そこにボイド達を向かわせている。ボイド達には言葉が通じない為吸っている蒸気で行き先を表現したりしている。
蒸気を自由に操っている事から、やはりNO-I世界の人外の一部はこの世界へ来る事によって魔法が使えるものと考えられる。
この世界は創世期においてDelに殺されたフェルの残滓。
欠片である為フェルそのものでは無いが、この欠片の内部にはフェルのエネルギーが僅かにだけ残っておりそれを元にこの世界の超存在や魔法等が生まれた。
魔術師達が叡智を集めるのもFelが知能が高い種族であったため。
NO-I世界の人外であるFelは欠片であろうとも絶対的神格である。
また、この世界が強固に守られているのは魔法だけで無く、Felが持つ拒絶の力も影響していると考えられる。
Felは白い竜族のような姿をしていたとされているが、その姿等をこの世界の者は知る由も無い。
FelのエネルギーがFelを再び蘇生させようとしている姿が侵蝕種のような美しい白色に現れている。
実際のFelは薄クリーム色に近い色だが、黒を塗りつぶそうとしているため侵蝕種は純白なのだろう。
FelはDelに殺された際NO-I世界に拒絶を与えたが、Felの感情は一部憎悪を孕んでいたと考えられる。
Delに殺された悲しみ、怒り、苦しみからエネルギーに何らかの変異が起こり、欠片となったこの世界は白から黒色になった。
Felの意思は叡智を求めており、叡智を得る為の人選を行い決めた相手に囁きかける。
初めはただの思念でしかなかったが、叡智を集め続けることでFelは着実に一つの生命体として進化をしている。
あらゆる世界の叡智を限界無く吸収し続けるFelはまさしく魔術師達の理想とする知識の神と言えるだろう。
しかしバラト達はその神にくみしながらも自分達の存続と叡智の探求のために利用しようとしている。
FelのエネルギーはFelを復活させようと侵蝕種を生み出している。しかし虚族達はFelの復活を避けようとしている。
理由は、悲しみに砕け散って死んだFelがNO-I世界の厄災となる可能性があるからだ。
そして、厄災となってNO-I世界に害を与えたとしても、それはまたFelにとっては悲しいだけの結末になってしまうと心配しているから。
叡智を集めるのはFelの本能的に求める趣味・好きな事に近い。
その為Felの指令で他世界から情報を集める魔術師達に関しては現在干渉をしていない。
黒Felが完全に侵蝕(Felを蘇生しようとする意思)を飲み込んで憎悪だけの存在になるのはそれはそれで悲しい事だが、虚族は黒Felが侵蝕を飲み込み集めた叡智から侵蝕を利用しようとしても、NO-I世界人外の体内にあるエネルギーは汚染される事が無いし死ぬ事も体を離れる事も根からの悪になることもFelの集めた叡智やFelの観察等から出来ないと知っているので、黒Felがどんな力を手に入れようと大丈夫なのだと知っている。
なお、上記内容は過去の事であり現在においてはFelと虚族は友に近い関係値にある。(Felそのものでは無く意思ではあるのだが…)
故にノーイ達がこの世界へやって来た時もFelは通してくれた。
憎悪からノアの民を生み出したFelだったが、今は虚族との交流によりその憎悪も姿形のみでFelの中では殆ど拭い去れている。(ただちょっと意地悪)
復活ももう望んでいないのだが、強力なFelのエネルギーが侵蝕種という形で残り続けてしまっている。Fel全体の意思では無くこの世界は欠片に過ぎないので、侵蝕種は侵蝕種で別のFelとして意思を持っているのかもしれない。
少なくとも黒のFelは今叡智を集めてこの世界の結界を組み替えて遊んでいるだけの存在で有り、共に暮らすようになった魔術師達に対しても愛着のようなものを持っている。侵蝕はエネルギーが存在し続ける以上NO-I世界の意思として生き続けてしまうためFelにも虚族にもどうすることも出来ない事象である
❶バラトと鋼庫
バラトとβは鋼庫の通信やパートナー契約のように、互いの意思を言語を交わさず脳に直接伝え合うことが出来ている。
❷外界者の侵入を受け付けない
神格世界同様、β世界は外界の存在を受け付けない仕組みとなっており、βの住民以外が無理侵入するとその者は存在を無害なものに一瞬で変えられそのまま塵となって崩れ消える。
ただし、β以外の住民で唯一神格世界の住民は侵入が可能となっている。
だがその逆に、βの住民は神格世界へ侵入することは出来ない。
❸神格生物の存在
βにおける神格はリーゼルヴェインのみである。
しかしDelの欠片から生まれた子…イベルセスタも神格の一部である。
❹PPの存在
βにおけるPPは大型だとケートスセプト、小型だとカーストリーがいる
❹魔法とエネルギー
神格世界における生命エネルギーを、魔術師達は魔力として扱っている。
ただし、魔術師たちの魔力と神格のエネルギーでは比べ物にならない質と量になっている。
そのため魔術師が自分の命を費やすほどの魔力でも、神格は息を小さく吐く程度で楽にかき消してしまえる程差がある。