β-xx World

β世界について


βはこの世界そのものであり、世界の意思を示す

βの構造(外界から見た情報)

β世界は神格生物であるカルクルが羽休めをする場所である。

カルクルの視点から覗き込んだβは真っ黒な膜に覆われたおどろおどろしい不気味な外装の世界で、骨や根のように白い何かが点々と蔓延り伸びており、その中にまた黒い肉が内部全体を覆っている。

内部はぽっかりと穴が開いたようになっており、その先は黒い雲のようなものに覆われ内部の様子は入ってみなければ分からない。

外界の者は現在βに立ち入る事は非常に困難となっており、中へ入ろうとした場合別世界へ飛ばされるか存在そのものを抹消されてしまう恐れがある。

不気味で小さなその世界では、一体中で何が行われているのか――――――――…

内部構造


魔術師の領土

魔術師達が暮らす領土であり、領土内には複数の都市が存在する。

全ての都市が黒を基調としており、都市の建物全てに緻密で細かい魔方式が描かれている。

魔術師の領土内は魔力濃度が非常に高く、非常に発達した特殊な魔法都市となっている。

移動手段も幅広い為に、構造は地に蔓延って広がる横構造では無く空まで展開する縦構造の都市が殆どとなっている。

外界から来た者はバラトの選別により以下の都市どれかに振り分けられる

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黒の都市

◆ZAKKL SEHAD:ザッカルシャード

黒いテントのような家が宙にいくつも浮遊しており、まるで巣のようになっている都市

テントとテントの間は階段状の布で繋がっており、それを登るか、魔法で飛んで移動する。途中途中にある組み込み魔法型ポートで移動する事も出来る。

夜はテント内や街頭に明かりが灯され、まるでランタンのように美しい光景が広がる。

◆DENE BANDER:デネバンダー

黒い棘のような骨のような外骨格をかたどった黒い建造物に覆われたとげとげしい見た目の都市。

黒い棘からぶら下げた形で建物が無数に存在している。棘の上にも建物が聳えておりとても複雑な都市。

ザッカルシャードはテントや布と、やわらかい素材の建物が多いがデネバンダーの建物はしっかりした作りの強固な作りとなっている。

また、街の中心には枯葉に包まれたような情景の森があり、そこは学術院等魔術師達の学びの場が広がっている。

デネバンダーの建造物に埋め込まれた魔法式は再生と護りに特化しており、何が起こっても時空間魔法が作動し回復するようになっている。

その為学術院内でも外でも皆が自由に魔法を使っている。

◆HAWHILL DOWM:ハーヒルダウム

バラト・ヴァと呼ばれる場所を中心に据え、その周りを囲むようにして存在している都市。

魔術においてその才能が特に秀でていると判断された者達が送られ暮らす高潔な都市。

建物はどれもまるで塔のように細長く、雲をも突き抜ける程の高さまで聳えている。

また雲の上からは同じく細長い建造物がさかさまに伸びており、これは鏡のように空に反射している訳では無く本当に空から建物が生えている。

細長い建物と建物の間には途中連絡通路のような形で通路が伸びており、建物から建物へと地上以外でも移動できる。

ポートも複数存在し、基本的な物は全て取りそろえられていて優遇されている為基本ハーヒルダウムの者は他の都市へ行く必要が無い。

ハーヒルダウムでは幼い頃から英才教育が施され何らかの役職に就かされる。バラトに選ばれる者も時折いる。

◆VAHATO・VA:バラト・ヴァ

バラトが集まりこの世界の情勢等について話し合いを行う場所。

四方八方に黒い結晶の棘が伸びるように聳えており、その棘に囲まれた中に入れるのはバラトと、通行許可された者のみ。

入る時にはその結晶をすり抜ける形で中へと入る事が出来る、許可無き者が立ち入ろうとすると赤い魔法陣に遮られ弾かれてしまう。

バラト・ヴァの中心には最も幹の太い、黒い根の中心部が存在し黒の都市最大の荘厳たる教会が設置されている。

◆DENTE SVAN TE:デンテ・スヴァン・ト

唯一横構造で形成されている都市。黒い建物が強固に聳え立ち、黒の都市最大の広さを占めている。

教会が多く、物流も盛んで、ここへ来れば大抵の物が手に入るとされている。

境界線と見捨てられた地が近い事等から周囲を鉄の壁に囲まれており、中へ入るには通行許可と身体検査等が必要となる。

居住区は少なく殆どが店となっている。寮は存在している。

デンテ・スヴァン・トには黒の都市最大であり最も歴史の長い学術院が存在している。

◆LIME DANT:ライムダント

緑に囲まれた幻想的な都市。

水も豊富であり、様々な植物や草花が育てられている。

 

※β世界に子供は殆ど存在せず、珍しい。

βにやって来る者は殆どが外界者であり、皆叡智を求めるという統一された目的がある事から恋愛や子孫繁栄にあまり重きを置いていない。

全く無い訳では無いが、子供を育て連れ帰るケースは頻繁にあるものでは無い。

そして生まれた子供をβが拒んだ場合は親子が共に暮らす事が出来ない為子との生活を選んだ者は自然とβとの決別となり、記憶も全て消された上で魔術師で無くなる。子供がβに受け入れられた場合は子供はβ入りする。

外見が子供な者等は種族や世界の違う者達が集っている為いる事もある。

※都市は外界者を魔術師に育てる為に適した環境になっている。

都市は各魔術師達の生活空間・居住空間であるが、学習空間でもある。

ある意味での班分けみたいなものなので、その都市に新たな外界者が来ればそこに居住している皆でサポートし生活面ではβ世界で独立出来るように・学習面では学術院に通いつつ魔術を扱えるように指導し外界調査や何かしらの役割を得られるよう協力する。

※家族という概念は基本無い。

家族でβ入りした外界者であったとしても、β入りと共に記憶を奪われる為他者として交友関係や経歴も一からリセットされる。

血縁者や前世界での関わりが深かった者等は故意にバラトの指示でそれぞれ違う都市に振り分けられる事が多い。

都市での生活も、大人子供関係無しに独立した生活を基盤とされる為、家族という物は基本無く、皆がβで同じ志の元集う同志…ある意味でのビジネスパートナーのような関係性となっている。勿論友達関係や恋人関係などの構築はあるが、この世界では結婚式等の特別な行事は無く、戸籍等も存在しない。

地底都市

地底では魔術師達の特殊な訓練場があったり、外界との交信に用いられる瞑想空間等が存在している。

しかし地底都市における大部分を占めているのがシャフマー・カイラと呼ばれる外界墓地である。

◆シャフマー・カイラ

無数の門が至るところに存在している地下迷宮のような場所。非常にゆるやかな螺旋階段上に外界への扉である門が無数に設置されている。

門には鎖や魔法陣等何かしらの封印が施され開けないようにされている。

その門の先にはこれまで集めた外界の座標と共に外界調査の為保管されている記憶(夢)がしまい込まれており、開くとその夢を見る事が出来ると共に外界へ引きずり込まれる。主に調査済であったり調査は終えたが何かしら問題が生じ封印された世界や危険故に今後の調査を打ち切っている世界等様々なものがこの場に門としてしまい込まれていることから、外界墓地とも呼ばれている。

夢(記憶)を見るだけならば、引きずり込まれる前に門を閉めれば良い為問題は無い。

故に夢を覗く時には必ず複数の魔術師で門を開くようになっておりその任命や許可もバラトが行っている。

不必要に、バラトの許可無く勝手に外界へ侵入し調査等を行った場合は重罪としてバラト達の裁判にかけられる。場合によっては罪人はβを抜ける事もある。

深淵

-地底都市の更に下に存在する深淵部

集められた全ての叡智を保管しているβの最深部。

神格・リーゼルヴェインと、深淵を極めしボイドだけが立ち入る事の出来る禁書庫のような場所である。

辺り一面が闇一色の暗鬱とした空間が広がっており、深淵はβ内の全ての闇と影に繋がっている。

そのため深淵からならばβの何処へでも一瞬で移動が可能である。

深淵に空間の広さという概念は無く、無限に果てしない空間が続いているため叡智も無限に保管が可能となっている。

ボイドで無い者やボイドとして未熟な者が立ち入れば、深淵に呑まれ存在を葬られてしまうとされている。

βと深淵は表裏一体である為、地上での情報も全てが深淵に落ち込み吸収・保管される。

その為β内での情報の秘匿や隠蔽・虚偽は通用しない。(世界全体の監視カメラのようなもの)

外界より持ち帰られた情報は魔術師本人の気付いていない事まで全てがこの深淵に落ち込み保管されるようになっている。

イベルセスタの火山

巨大な火山が存在し、火山を中心にその近くには神格世界の信奉者達が暮らしている

神格世界の謎を解明せんとする途中で、神格世界を神々の楽園もしくは開けてはならないパンドラの箱として逆らう事をやめた者達。

神格やβの意思にひれ伏している為に、反乱の意思は無く魔術師達と小競り合いはあれど基本的には教会とイベルセスタの元へ通っては祈りと供物を捧げるのみ。

βの意思に沿い外界調査へも参加する事からβでの滞在を黙認しているが、バラト達にとっては多少目障りな存在。

(外界の調査はしても神格世界の解明に関しては一切手を引いているため。追求心の無い者を許せない)

 

火山にはイベルセスタと呼ばれるβ世界の守護神のような存在がいる。

イベルセスタが目覚めるとこの世界には一斉に灯りが灯り、イベルセスタが眠ると灯りが一斉に消える

これが消灯の合図となっていたりするが、一旦消えるだけで街頭等は必要な場所は暫くすると自動的に魔法が発動して灯りが灯る。

イベルセスタの炎はあらゆる世界の光・炎となるとされ、外界調査ではイベルセスタの加護を受け、その炎の一部を借りれるウルフ達が重宝されている。

外界によっては魔法が使える世界使えない世界が存在するが、イベルセスタ(神格)の炎はどの世界や状況でも関係なしに力が使える事からバラト達はやはり神格世界に大きな期待と注目をしている。

XXの領土

-危険な侵蝕地

侵蝕地と呼ばれる危険な汚染地帯が多く存在する真っ白な地。

雪のようなものが降っていたりと美しい情景に見えるが魔術師達にとっては非常に危険な場所。

また、かつて裏切者とされるXXの民達が一時的に追いやられた流刑地とされているが現在は魔力を手放した魔術師達が侵蝕地調査と記録のため滞在している。

侵蝕はβの肉体を回復させる為のエネルギー組織で有り、β回復の為慎重に魔力を与えつつ魔術師達が侵蝕の被害を受けないよう侵蝕地の監視と把握を常に行っている。

侵蝕地

一面が真っ白もしくは銀世界となっているエリア。

雪や白い砂漠のように美しい景色が広がる空間だが、魔術師が触れると魔力を吸い取られ死に至ってしまう。

また、一定区画まで侵蝕が進んだエリアでは浸蝕種と呼ばれる白い化け物のような姿をした獣達が出現し侵蝕を広めようとしてくる。

この世界の防衛本能のような器官であり、異物である魔術師達の叡智(魔力)を食らおうとしてくる。

侵蝕地は神出鬼没で、境界を越えたXXの地では何処でも発生する可能性があるとされている。

侵蝕世界

境界を越えた更に先にある、侵蝕が深刻な場所の事。
侵蝕世界は一面が美しい銀世界となっており、侵蝕種が当たり前のように生息している。

数や大きさも通常の侵蝕地の非では無く、危険過ぎる事から侵蝕世界滞在者以外は立ち入る事が無い場所である。

境界

魔術師の地と侵蝕の可能性がある地とを分かつ境界線の事。

魔法結界が張られており、魔力の無いXXは超える事が出来ない。

境界は目に見える形で存在しており、越えると結界を越えたという事が肌身ですぐに分かるようになっている。

境界の外側は、特にXXの地では明らかに魔力濃度が薄く、侵蝕地に近付けば近付く程に魔力は薄れていく為知識や魔力欠乏への対策が出来ていない魔術師は立ち入っただけで死に至る危険性が出て来る。

その為基本、境界を越える事は危険故に何か特別な事情が無い限りは超えてはいけない事になっている。

越えてしまった場合は自己責任。その命に関しては保証がされない。

暗闇の森

黒の都市と魔力の無い土地に跨って存在している真っ暗な森

深淵の闇が一部漏れ出している場所とされており、辺り一帯が真っ暗な闇に包まれた森。

深淵から漏れ出す危険な知識や叡智・記憶(夢)の化け物達が住み着いている。

(有害な叡智や不要な叡智などを吐き出す煙突のような形であふれ出ている模様)

どんな危険が起こるか分からないため立ち入れば生きて帰って来る事は困難とされている。

唯一、深淵そのものであるボイドと、光であるウルフのみが暗闇の森を探索可能であるが、それでも危険は伴う。

(光るネオンの虫のような生命体だけが明かりとなっている為ウルフ以外は光源を用いなければ視界不良で進む事すら困難)

別の領地や都市に行くのに暗闇の森を通るのが近いからと立ち入ったり、得たい情報があるがボイドやバラトから閲覧を禁止され別の方法で深淵を覗こうとする者等が無謀にも暗闇の森に入り命を落とすことが多々ある。

暗闇の森は深淵の漏れ口でもある事からか、侵蝕地の中にも平然と存在出来る。その為境界の外側にある事も多々ある。

暗闇の森では侵蝕が起こってもそれは一時的な物で、暫くするとまた黒一色の真っ暗な暗闇となる。

見捨てられた地

境界線の先に存在する、魔力が一切無い魔法の使えない地。

どうして魔法が使えないのかはコルニクスとバラトのみが知る。(※RIEVL跡地である為あらゆる存在が無力と化す)

修行に適している場所でもあるが、一歩間違えれば命を落としかねない危険な場所である。

侵食地も発生しやすく、嵐が起こったり等気候も非常に不安定となっている。

奥に進めば進むほど魔法が使えなくなっていくが、境界に近い場所であれば空気中の魔力が無いだけで自身の体内の魔力のみで生活は可能となっている。

その為黒の領土付近の境界では小さな集落が点々としており、修行徒や質素な生活を送る魔術師達が滞在している。

 

神格世界

魔術の最終地点であり叡智の全て、魔力やエネルギー等全ての力の源の世界とされている。

そこには神々の楽園があるとされているが、神格世界への侵入は難しく、まるで地獄のような化け物やトラップが存在する。

あまりの恐ろしさと膨大すぎる情報量から、神格世界は地獄であると考え恐れる魔術師もいる。

しかし神格世界から来たとされるリーゼル・ヴェインはとても気の優しい神格であり、βに存在する他神格も莫大なエネルギーを保有しつつも害や悪意は無い事から、多くの魔術師が神格世界を楽園と称している。

 

外界

βの外側に存在する無数の世界の事。所謂異世界。

βから外界へ行き来するには、コルニクスの作り出した特別な移動術式が用いられており外界へ行く前にその世界がどんな世界なのか・危険性等について押さえる為コープスの予見や、夢による外界体験等が行われ外界へと行く。

βへ帰ってくる際には対価として叡智をβに捧げるようになっており、βへ帰還すると外界での記憶は奪われ深淵へと保管される。


【β-xx】の意味

【β-xx】=ベータ・ダブルクロス とは、βはリーゼル・ヴェインのβ=虚族の事。

このβ世界は虚族が裏主人公・主体として構成されている。

「××」は、裏切りの意味があるが良い意味での裏切りであって欲しいと思っている。そしてNO-I世界と交わる場所、NO-I世界からの中継地点、NO-I世界とのクロスオーバーという意味合いでのダブルクロスである。

他には黒と白の対立や、一番最初に採用されたウルフの設定…双頭の狼イベルセスタの意味合いでもダブルにしている。

 

追加:やがて来るべきNO-I蘇生期に向けての知識の蓄え。理想世界のβテスト世界という意味合いにもなってきた。