殺人鬼キラを殺し猟奇的愉悦に浸るシアン。
そこに一本の電話がかかってくる。母親からの電話だった。
母親殺しに乗り出す為シアンは武器調達をしに骨董屋デンジャーを訪れる。骨董屋デンジャーを営む店主・デリビットから武器調達を済ませるも、そこで新しい奴隷(遊び道具)を一緒に紹介されたシアンはついでと言わんばかりに奴隷に珍しくコミュニケーション(調教)をとる。しかしデリビットの紹介した奴隷は買い手の見つからぬ問題児で、早速シアンの腕を複雑骨折させてしまう。シアンは躾がなっていないその奴隷・カフィスィーラを「躾ながらの方が飽きないかも(すぐには殺さないかも)」と言う理由から購入。
その後シアンはカフィスィーラと共に母親殺しに乗り出す。
新しい武器を手に母親との再会にシアンは一目散に自身の妹とも呼べる存在・クオンの存在を問いただす。
しかしクオンは既に母親の邪悪な力により同じく邪悪な存在と化していた。
シアンはクオンを救うべくクオンと戦う事となる。
母親はクオンとの戦いで弱った所をシアンを生け捕りにするつもりだったが、シアンのピンチをデンジャーとイーニストが救う。深手を負ったシアンをデンジャーが抱え撤退するも結局クオンを救う事は出来なかった。
シアンは深手を負い動けぬ状態の中、回復の為手当り次第に人間を喰らい始めた。その姿はまさしく悪魔。
しかしそんなシアンの体をシアンの体内に住まう悪魔・ラオニーゼが乗っ取らんと暴れ始める。
シアンは朦朧とした意識の中、何故自分がクオンに執着するのかを考えながらも、シアンはラオニーゼに体を乗っ取られてしまう。
ラオニーゼに体を乗っ取られたシアンは一見シアンだが様子は明らかに違っていた。
ラオニーゼはシアンの体を使い自由奔放に人間を喰らう。
そんなラオニーゼを止めるべくイーニストが動き出す。シアンを取り戻すにはただ一つ。シアンを殺す気で戦う、それだけだった。
しかしそこでデンジャーとイーニストが対立。シアンを殺す気でいるイーニストに対し、デンジャーは猟奇仲間であるシアンを救う気満々だった。デンジャーとイーニストのどちらが先にシアンを取るかの競争が始まり二人はそれぞれに動き出す。
イーニストは師匠であるナカハサと共に、デンジャーは喧嘩仲間達を従えシアンの元へ。
シアンはラオニーゼ越しにナカハサと戦える歓喜に震え少しだけ自我を呼び覚ます。しかしそれに気付かずシアンを殺そうとするイーニストをデンジャーが阻止。しかしシアンはデンジャーを刺しナカハサに向かっていく。イーニストも容易くねじ伏せられシアンとナカハサの一騎打ちが始まる。正確には、シアンとラオニーゼの合体人格よようなものとだ。
そしてシアンはナカハサと初めて出会った時から第二次成長を果たした時までの事を思い起こした。それによりシアンはラオニーゼの意識をねじ伏せ自我を取り戻す。
ラオニーゼはシアンの精神力により、シアンの精神世界の小部屋の一つに閉じ込められシアンが恐怖する遊びを体感する。
それによりラオニーゼは敗北。
シアンはナカハサを倒し、愉快に笑いながら自我を取り戻した。
その後ナカハサと共に瀕死のデンジャーとイーニストを連れ帰り事件は一旦終幕する。
すっかり元気になったシアンは手負いのデンジャーをからかいつつも平凡な日常に浸る。
しかしすっかり忘れていたカフィスィーラの存在を思い出し取り敢えず家で飼うが、ラオニーゼとの戦いによりカフィスィーラにやられた腕の複雑骨折はかなり深刻化しておりシアンは義手を検討中。
そんなシアンの思考を遮るようにカフィスィーラはシアンを「シワン」と呼ぶ。シアンは仕方なしにカフィスィーラに最低限の知識を与え、ボサボサの髪の毛も綺麗にセットしてやった。
それにより美青年に変貌したカフィスィーラにデリビットも吃驚仰天。シアンはデリビットに義手の相談をしていると突如横から少女が現れる。いとこのリリスカット=シプトであった。水をぶっかけようとしてくるシプトのコップを見事止め、シプトに水の渡し方を教え隣に座らせる。シアンの腕の事を謝るデリビットに対し、シアンは全く気にしていない様子。シアンはデリビットに医者を紹介してもらいその医者の元へ行くことにした。
しかしやはり切断しかないと診断されシアンは仕方なしに腕の切断手術に入る。
その後暫く入院するも気持ちの悪い痛みに何度か吐いてしまい医者の元を抜け出し自宅療養に専念する。
その間の面倒をカフィスィーラが見るも、カフィスィーラは火事を起こしたり洗濯物をボロボロにするなど不器用を連発。
仕方なしにシアンは魔法で腕を治すことにした。
魔法は嫌いだったが久々に書物を漁りなんとか魔法で痛みだけは抑えることが出来、問題なく再び暮らす。
やがてナカハサに義手をプレゼントされそれを付けて生活することにする。
腕も良くなったシアンは街をぶらついていると夜の住人達に絡まれ猟奇的殺害を楽しむ。
その中には女も居たが耳障りな声に母親の事も思い出しつつ苛立つシアン。
その帰り道、偶然リリーセと会ったシアンはリリーセに「いつでもサークルに戻ってきてシアン!皆いつでも貴方を待っているわ」と言われリリーセと別れた後、シアンは再びクオンの事を考えた
幼少期、シアンは母親から狂気にも近い英才教育を受けていた。
母親はこの世にたった一人の魔女だった。昔人々によって火炙りにされた悲しい過去からか、シアンには特に知識を多く与えた(魔女狩りは想像力と知識の欠如が原因で引き起った為)。
彼女は人間の親に成りすましその子供を喰らう事で生き長らえていたが、シアンが再び悪魔の王(神)となる事で、その力を得て永遠の絶対的存在になろうとしていた。彼女に喰われた子供たちの魂は成仏出来ず、彼女の奴隷としてこき使われていた。そんな中唯一シアンに関わってきたのがクオンであった。
クオンは生前失くした兄の面影をシアンに重ね追っていたが、シアンは当時感情が無かった為にクオンにもクオンたちの現状にも全く興味などなく関心も救いを差し伸べる事も無かった。
過去を思い起こしつつシアンはクオンの元へ向かう。クオンはもう取り返しが付かない程に更に邪悪で禍々しい悪霊と化していた。
シアンはクオンを止めるべくラオニーゼと交渉する。ラオニーゼはシアンとの遊びによってかなり衰弱していた。その上人助けなど悪魔らしくないとシアンの要求を拒否。だが一つだけ条件を付きだしてきた。それは、クオンを止めるかカフィスィーラを手放すかどちらかを選択するというものだった。
最近様子のおかしかったシアンを心配してカフィスィーラは後を付けて来たようだった。
いつものシアンなら間違いなくカフィスィーラを切り捨てる。シアンはやはりカフィスィーラを切り捨てた。
しかしシアンはクオンとの戦いの中でカフィスィーラを切り捨てる事はせず、逆にカフィスィーラの力を借りる方法を取った。
それによりシアンはなんとかクオンの暴走を止める事に成功。
自我を取り戻したクオンはシアンに泣きついた。
その時にシアンは、何故自分がクオンに固執していたのかが分かった。
それはまだシアンが母親の元で英才教育を受けていた頃、ラオニーゼの浸食によりシアンは死にかけていた事があった。
その際にクオンがシアンの元へやってきて泣きながら「遊ぼう」と言ってきたことを思い出した。
シアンが初めて負の感情を得たのはナカハサとの事件がきっかけであったが、シアンに本当に初めて感情を与えたのはクオンだった。(クオンが与えたのは負とは逆の感情)
クオンがいなければシアンは家出を考えることもなくずっと母親(魔女)の元に居たかもしれない。
その後シアンは魔法によりクオンを母親の呪縛から解放し、クオンは成仏する筈だったが、クオンはシアンの傍に居ることを選び天使へと姿を変えた。
シアンはクオンに今度こそきちんとした教育を受けさせたいと自身の援助でクオンを学校に通わせることにした。
しかし、まだ母親が死んだ訳では無い。シアンはクオンを母親の目から隠しつつその動向に目を光らせ続けた
久々に猟奇サークルに顔を出したシアン。そこはシアンが結成した特別なサークルであるが、そこのメンバーもかなりイカレていた。
リリーセがシアンにべったりな中奥からやって来たのはドルブローグ。死体をギロチンで解体して引きずってやって来たドルブローグにシアンたちも食いつく。
その後テスタとデンジャーもやって来てデンジャーは怪我から復帰した為に早速シアンと喧嘩&猟奇しに半ば強制的に外へと繰り出す。
買い物もある為と途中までイーニストも同行していると、突如敵からの攻撃を受ける。
そこに居たのはラディキュイオスとヘルニスト。
死んだ筈の兄の登場に動揺するイーニストに対し、ラディキュイオスは一瞬でシアンを殺しにかかる。
シアンがラディキュイオスと戦う中、イーニストはヘルニストと対峙。しかしヘルニストに戦う意思は無くただ淡々と自分が死んだ後の話をした。
イーニストとヘルニストは悪魔と人間のハーフであり、親殺しだった。
身寄りの無い所をナカハサに拾われシアンと出会った。しかし悪魔の血が濃かったヘルニストはリアルアフレイドにかかり死亡してしまったのだ。正確にはシアンが殺したのだが…。
ラディキュイオスはシアンへ恨みを返しに来た。ラディキュイオスが初めて手にした負の感情『怒り』はシアンが与えたものであった為である。
リアルアフレイドを克服し力へと変えたラディキュイオスは通常の悪魔よりも力が強く制限が無かった。
シアンは徐々に追い込まれて行き、ラディキュイオスはシアンに留めを差そうとする。
しかしイーニストがそれを阻止し近くの爆発物貯蔵庫を引火させる。
それによりヘルニストとラディキュイオスは焼け死に。しかしリアルアフレイドを使いこなせる先輩であるラディキュイオスの方が回復力が早く仕方なしにラディキュイオスはヘルニストを背負って一次撤退する。
シアンは完全に意識を失い、その間一瞬垣間見たラディキュイオスのリアルアフレイドの姿を見て過去の悪魔絶滅の瞬間を思い出すと同時に父親の事を思い出してしまう。
シアンに怖いものがあったことをからかうラオニーゼに対し、シアンはラオニーゼにした遊びも元はシアンが産まれて間もない頃に父親にされた遊びであったことを思い出し父親に恐怖する。
その恐怖からシアンは精神不安定となり中途半端にリアルアフレイド化。幼児化してしまう。
リリーセたちが幼く無力なシアンを守っていたが、そこへ再びラディキュイオスが侵入・現れる。
完全にリアルアフレイド化したラディキュイオスに追い込まれるシアンたち。
ラディキュイオスは過去シアンに受けた怒りを語るもシアンに自覚なし。
そしてシアンにラディキュイオスの手が差し迫った時シアンの本当の自我に何者かが語り掛ける。シアンの精神世界に新たな扉が出現し、その何者かは「ハッピーバースデー、シアン」と呟いて消えた。
それが父・イービルだと認識した瞬間シアンの中の恐怖が確かなものとなり、シアンに第三次成長をもたらす。
大人になったシアンの姿はイービルそっくりだった。
シアンは成長した事によりリアルアフレイド化したラディキュイオスを凌ぐ程の力を手に入れる。
所詮下級悪魔であったことを突き付けられたラディキュイオスは精神的に押し負け再び地獄へと送り返された。
そして、どちらの味方にも付かずただその様子を傍観していたヘルニストは、そのまま猟奇サークルへの加入をシアンに志願。
ヘルニストが新たなサークルメンバーとなった。
大人の姿となったシアンは骨董屋デンジャーを訪れる。
姿が変わったシアンをデリビットはすぐにシアンだと見抜きシアンを持て成すも、シアンは父親の恐怖からまだ抜け出せた訳では無く不安定であった。
シプトが心配しシアンの様子を見守るもその不安定なシアンの様子に、幼いシプトは恐怖を植え付けられてしまう。
そこへデンジャーが久々に帰宅しはじめてシプトと接触。
父・デリビットに「あなたの妹よ」と嘘をつかれかなり困惑するデンジャーの様子を見てシプトの恐怖も一時的に薄れる。
シアンはしばらくして元の姿(年齢)に戻った。大人の姿は性に合わないとのこと(実際には父親を思い出してしまう為)
・リリーセとシアンの出会い
・猟奇サークルどたばたな一日
・イーニストとヘルニストの間に空いた溝
・カフィスィーラの武器木に対する嫉妬
etc...
シアン達の一件があってか、悪魔の噂が再び巷で騒がれはじめる。
その中に、怪しい反悪魔崇拝者たちの組織の名が上がっておりナカハサのルートからリアルアフレイドを引き起こしたのはその組織が絡んでいるとの情報が浮上する。
シアンはラディキュイオスとの一見以来、精神が不安定で何度も幼児化(体もしくは精神)してしまっておりシアンはリアルアフレイドの黒幕に興味を持った。
調べているとそれは国絡みの大それた計画であったことが分かりシアン達は政府への潜入を開始する。
そこでリアルアフレイドに関する衝撃的な全貌の一部を知ることとなる。
だがシアンたちはあっという間に政府の警察たちに囲まれてしまい逃亡を余儀なくされるも逃げ道はたたれてしまう。
下手に殺しをすればもうシアンたちはこの街・国には住めなくなる。
そこで突然逃亡ルートが確保出来た。シアンたちは疑問に思いながらもそのルートから脱出を成功させる。
その時シアンだけが気づいていた。自分たちを逃がしてくれたのがテスタであることに。
その後シアンはテスタと二人きりになりテスタと話をした。
テスタは王族の人間であり、悪魔と契約を結んだ人間であった。その為サークルでのテスタと王族のテスタは容姿が全く違ったのだ。
テスタはシアンに協力的で、王族の中に反悪魔崇拝者たちが何人かいたことを認めるがその全貌はテスタ自身知らないという。
ただ、黒幕は分かった。
シアンたちは再び動き出す
黒幕が分かったものの、大きな計画となるだけあって作戦会議に困るシアンたち。
とにかく今は戦力が必要だった。
するとデンジャーが知り合いのロコモットを紹介する。
しかしロコモットはシアンからする金の匂いに引き寄せられ逆にシアンの危機となる予感が立ち込める。
更に、ロコモットの通り名である『スマイル』はロコモット一人が犯人ではない事を知り更にややこしいことに。
ロコモットの過去と共にデンジャーの過去が明かされる。